スプリンクラー設備とは?火災から命を守る仕組みと必要性
- 設備 中嶋
- 1 日前
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スプリンクラー設備とは?
スプリンクラー設備は、火災の発生時に自動で消火活動を行う防火システムの一つです。建物の天井や壁に設置され、火災による温度上昇を感知すると水を散布し、延焼を防ぎます。日本では、消防法に基づき一定の建物には設置が義務付けられています。
スプリンクラー設備の設置義務について「総務省消防庁より引用」
スプリンクラーの作動温度は以下の3つに分けられています。
72度(最も一般的なもの)、96度(レストラン内部の厨房など)、139度(サウナのように常に高温状態の場所など)
スプリンクラー設備は、以下の主要な構成要素から成り立っています。
感知ヘッド:熱に反応して開放される装置。通常、温度が一定以上になると作動します。
配管:水をスプリンクラーヘッドまで運ぶ管。
水源:専用の水タンクや水道管が利用されます。
ポンプ:水圧を確保し、適切な量の水を散布できるようにする。
警報システム:火災を感知すると警報を発する仕組み。
作動の流れ
火災による温度上昇を感知すると、スプリンクラーヘッドが開放される。
配管内の水が噴出し、火元を直接冷却・消火。
同時に、警報装置が作動し、関係者や消防機関に火災の発生を通知。
この仕組みにより、初期消火を迅速に行い、大規模な火災への発展を防ぎます。
【スプリンクラー設備の主な種類】
スプリンクラー設備には、用途や設置場所に応じていくつかの種類があります。
1. 湿式スプリンクラー
配管内に常に水が充填されており、ヘッドが開放されると即座に放水。
一般的な建物(オフィスビル、商業施設など)に適用。
2. 乾式スプリンクラー
おもに屋外軒下や寒冷地で暖房のない建物(寒冷地の駐車場、倉庫など)、配管内の水が凍結する恐れのある対象物に用いられるスプリンクラー設備で配管内には空気または窒素が充填され、ヘッドが開くと水が供給される。
3. 予作動式スプリンクラー
おもに通信機器室や電算室など、スプリンクラーヘッドの破損などによる水損を特に避けたい対象物(美術館やデータセンターなどの精密機器・貴重品を扱う施設に使用)に用いられるスプリンクラー設備で予作動式流水検知装置から末端のスプリンクラーヘッドまでの配管内は常時低圧の空気などにより加圧されています。
4. その他
放水型ヘッド等スプリンクラー、開放型スプリンクラーヘッドを用いるスプリンクラーなど多岐にわたります。
メリット・課題
メリット
初期消火が可能:火災が広がる前に対応できる。
被害の最小化:人的被害や財産損失を抑制。
法的要求のクリア:一定の建築基準を満たすために不可欠。
課題としては…
設置コストが高い:特に大規模な施設では初期費用がかかる。
誤作動のリスク:湿気や誤検知による作動を防ぐ必要がある。
メンテナンスの負担:定期的な点検・整備が必要。
スプリンクラー設置工事は弊社にお任せください
スプリンクラー設備は、火災発生時の被害を最小限に抑えるための重要な防火システムです。設置基準や種類を理解し、適切な設備を導入することで、安全性を高めることができます。近年では、より精密な制御が可能な最新技術も登場しており、今後の防災対策のさらなる進化が期待されます。建物の用途や規模に応じた適切なスプリンクラー設備を選定し、安全な環境が求められます。
弊社は消火設備に関する施工実績も豊富で、神奈川エリア、東京エリアでスプリンクラーの設置をお考えの方は弊社にお問合せください。